一般歯科

Ippan

虫歯の原因

0101細菌
虫歯の主な原因は、口腔内に存在する特定の細菌です。中でも、ミュータンス菌と呼ばれる虫歯菌の量が多いほど、虫歯のリスクが高まります。虫歯菌の量は1歳半から3歳の間に決定づけられることから、この時期に虫歯菌の増殖を抑えれば、生涯にわたる虫歯予防につながります。
0202糖質
虫歯菌は糖分を栄養源として活発に活動し、歯を溶かす酸を生成します。そのため、食事の後は丁寧な歯磨きを行い、口腔内に残った糖分を取り除くことが虫歯予防には欠かせません。甘いものの摂取を控えめにし、食後のブラッシングを習慣づけるようにしましょう。
0303歯質
歯質とは、歯のエナメル質の硬さと唾液の分泌量を指します。エナメル質が硬く、唾液の分泌が豊富な人ほど、歯質が強いと言えます。歯質が強ければ、酸に対する歯の溶解性が低く、虫歯になりにくい傾向にあります。一方で歯質が弱い方の場合は虫歯リスクが高いため、バランスの取れた食生活と適切なフッ素の利用が有効です。
0404時間
食べカスが口腔内に長時間とどまると、虫歯菌がその糖分を利用して酸を生成し続けます。そのため、間食の回数が多い人は、虫歯菌の活動時間が長くなり、虫歯になりやすい傾向にあります。虫歯予防を考える上では、だらだらと食べるのを止めて、間食の回数を減らすことが大切です。

虫歯を放置する
デメリット

虫歯菌は食べカスなどを餌として、酸を排出します。歯は非常に硬い性質を持っていますが、酸には弱く、虫歯が進行すると徐々に溶けていきます。表面のエナメル質が溶けた段階では、痛みが発生しません。しかし悪い状態を放置していると象牙質に達し、神経にまで至ると激しい痛みが生じるようになります。進行した虫歯は、根管内の細菌を少しずつ取り除く「根管治療」が必要です。もし抜歯を検討するにしても、入れ歯やインプラントが必要なので、費用や通院の手間がかかります。

虫歯ができるまで

虫歯は要観察歯のCO(シーオー)と、虫歯になった状態であるC1~C4の5段階に分けられます。虫歯の前段階である CO の状態ならば、フッ素塗布とクリーニングを綿密に行えば改善が可能です。しかし、C1以降は通常のクリーニングだと、黒ずみや穴がどんどん大きくなるので歯を削った後に、詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)を行う必要が出てきます。

  1. 01エナメル質の虫歯

    歯の表面のエナメル質が溶かされ、虫歯が徐々に進行している状態です。多くの場合、虫歯を正確に削り取り、詰め物をします。状況によっては、削らずに定期的なチェックを行うこともあります。

  2. 02象牙質の虫歯

    エナメル質の奥の象牙質まで細菌が進行している状態です。象牙質は神経に近いため、食べ物や飲み物の温度刺激により、知覚過敏として歯がしみるようになります。基本的には、虫歯を削り取り、詰め物をします。症例によっては、歯を大きく削り、被せ物を装着することもあります。

  3. 03神経に達した虫歯

    神経が通っている歯髄にまで虫歯が達するとズキズキと刺すような痛みを生じます。大きな穴があいている可能性が考えられます。早急に治療が必要です。

  4. 04 歯根に達した虫歯

    歯肉から上の部分がほぼ溶けて無くなっている状態です。歯の神経が完全に死んでしまったため、痛みを感じません。しかし、細菌自体は残っているので早めに処置しないと非常に危険です。

根の治療について

根の治療(根管治療)は、細菌感染による歯髄の炎症や壊死を防ぐために行われる大切な処置です。虫歯が進行し、歯髄まで細菌が到達してしまった場合、感染した歯髄を取り除き、根管内を徹底的に洗浄・消毒しなければなりません。その後、根管を特殊な材料で封鎖し、再感染を防ぎます。このような根管治療を行うことで、歯髄炎や歯周炎への進行を食い止め、歯を保存できる可能性が高まります。

詰め物・被せ物

保険診療の詰め物や被せ物は、使われる素材に制限がありますが、患者様の負担額が抑えられるのがメリットです。
基本的に保険治療では銀歯を使用しますが、治療箇所によっては自然な見た目の補綴物が使用できます。

審美治療へ

自費の詰め物・被せ物

一方自費治療の詰め物や被せ物は素材に制限がありません。周囲の歯と違和感なく色調を合わせることができて、強度も天然歯に近い詰め物や被せ物を作製可能です。また、非金属のセラミックは歯垢(プラーク)が付きにくく、劣化もしません。そのため、虫歯の再発(二次カリエス)リスクを抑えられます。金属アレルギーの方も安心してご利用いただけます。
自費診療は料金の面で躊躇する方も多いかもしれませんが、長い目で見るとリーズナブルになるケースがほとんどです。

マウスピース
(ナイトガード)

夜間の無意識な歯ぎしりや食いしばりは、歯や顎関節に大きな負担をかけ、深刻な問題を引き起こす可能性があります。そのような症状でお悩みの方には、就寝時専用のマウスピース(ナイトガード)を利用した治療をご提案可能です。夜間の歯ぎしりや食いしばりから歯と顎を保護する効果が期待できます。

歯ぎしりによる悪影響

  • 歯の摩耗
  • 顎関節症
  • 顔の痛み
  • 歯が欠ける
  • 歯肉炎
  • 頭痛
  • 歯がしみる
  • 睡眠の質が下がる
  • 肩こり

ナイトガードのメリット

  • 歯にかかる負荷を軽減できる

    歯ぎしりや食いしばりの際に歯に加わる力は、体重の数倍にも達すると言われています。このような強い力が継続的に歯にかかると、歯の磨耗や損傷が進行してしまうのです。
    ナイトガードを装着すれば、歯ぎしりや食いしばりの力を吸収し、歯への直接的な負担を軽減できます。

  • 噛み合わせを調整できる

    当院で提供するナイトガードは、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせてオーダーメイドで作製します。市販されているナイトガードもありますが、歯科医院で作製するものは、患者様の理想的な咬合状態を考慮しながら、形状を調整できるのがメリットです。咬合のわずかなズレを含めて修正することで、様々な症状の緩和に役立ちます。

ナイトガード使用時の注意点

0101装着時の違和感
ナイトガードは、歯ぎしりや食いしばりから歯を守るために効果的です。しかし、使い始めの頃は少し不快感を覚えるかもしれません。例えば、普段とは異なる感覚で眠るため、寝付きが悪くなったり、朝起きた時に顎に違和感を覚えたりすることがあります。
ただし、不快感は一時的なものであり、ほとんどの場合、数週間以内に解消されます。
0202衛生面
ナイトガードは口腔内に装着するため、衛生管理に十分な注意が必要です。起床時にナイトガードを取り外した後は、必ず洗浄剤を使用して消毒しましょう。適切な手入れを行えば、ナイトガードは清潔な状態に保たれるので、長期間使用し続けることができます。